2011年9月7日水曜日

宮城・蔵王「だるま堂」再建祭りでだるま販売



宮城県蔵王町平沢地区の住民が、3年前に折れた県指定天然記念物の杉の枝でだるまを作り、11日に同地区の「だるま堂」境内で開かれる「平沢灯まつり」で販売される。境内にあり、枝が折れた際に壊れた社務所も再建された。
 この杉は、樹齢約900年、高さ約45メートル、幹の周り約10メートル。2008年5月、付け根の一部が腐っていた枝(太さ60センチ、長さ約20メートル)が折れた。
 この枝を使っただるま製作は、同町遠刈田温泉のこけし工人、佐藤哲郎さん(79)に依頼した。高さ約16センチで、木目を生かすため、黒い墨だけで顔などが描かれた。30個を1個1500円で販売する。
 だるま堂は、江戸末期に建てられた。だが、折れた枝で隣の社務所が壊れた。老朽化のため、お堂と社務所を一緒に改築することになり、費用1729万円のうち873万円を住民が賄い、町やJRも補助して今年8月完成した。
 祭りはこの完成を祝って開催される。午後5時45分からで、杉がライトアップされ、東日本大震災復興を願って、切った竹の中にロウソクをともした竹灯台の回廊も設けられる。
 住民グループ代表の佐藤譲さん(69)は、「枝がだるまになって戻ってきた感じがする。歴史的なものがあることを知ってもらい、蔵王の観光マップの仲間入りができれば」と話した。
 問い合わせは、町教委(0224・33・3008)へ。
2011年09月07日  読売新聞)

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